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「歌人アンソロジーに関するアンケート」実施しています。

https://goo.gl/forms/e10aNO5N4ECkK7LD2

誰でも回答できます。よろしくお願いします。

 

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Kabamy29のお知らせです。

定員はありませんが、人数把握のため参加希望の方はkabamy@kaban-tanka.jp(Kabamy専用アドレス)までなるべくご連絡をお願いします。かばん会員・購読会員は当日飛び入り参加も可能です。

非会員で参加を希望される方は事前の連絡が必要です。

終了後に二次会(喫茶店)があります。二次会に参加されない方は申し込みの際あわせてお伝えください。

 

【日時】【重要!開催場所が変わりました!】

日時:4/8(日) 14時-17時

場所:かたらいの道市民スペース 第1会議室 ※最寄:JR三鷹駅

地図:http://www.musashino-culture.or.jp/sisetu/katarai/top.html

会費:300円

 

【企画】

勝手にアンソロジーを企画しよう!

 

【内容】

「桜前線開架宣言」や最近では「短歌のタイムカプセル」など歌人のアンソロジーが続々と刊行されています。

今回はそんなアンソロジーの企画を勝手に考えてみます。といっても勉強会ですので、目的は面白そうな企画を考えるだけではありません。歌人の選出を通して、現在の短歌を通観する視点を考えてみようという裏の目的があります(裏なのに言ってしまいましたが)

複数の参加者でいろんな視点に気づいてみようと思います。

 

【進め方】

前半:アンソロ企画をプレゼンしよう!

 参加者のうち、数人に自分なりのアンソロ企画のプレゼンをしてもらいます(詳細は「事前課題」参照)

後半:新しい企画をさらにひねり出そう!

 前半で挙げられた歌人をシャッフルして、一本のアンソロ企画をひねり出してもらいます。少人数チームを組んで行います。

 

【事前課題・準備資料について】

※課題は必須ではありません。4〜5人の方にお願いする予定です(希望者優先) 見学のみも可です。

課題:「100年以内に生まれた歌人」を対象に、10人を選出してアンソロジーの企画を考えてください。代表歌は一首以上を添えてください。また対象読者、本のアピールポイント、本のタイトルも考えていただきます。

資料:以上の内容をA4紙片面一枚にまとめた配布資料をご準備ください。

 

【参加資格】

・会員、購読会員のどなたでも参加できます。事前連絡なしで当日飛び入りの参加も歓迎です。

・非会員で参加を希望される方は事前の連絡が必要です。

 

以上、よろしくお願いします。

 

久真八志

 

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〈企画例〉

企画の例があった方が考えやすいとのご意見をいただきましたので久真の考えた企画例を追加していきます。

あくまで私がやるとこうなるという例ですので、事前課題に挑戦される方は例に縛られず自由に発想してください。

 

[例1]

タイトル:21世紀のダメ男歌

対象読者:男性読者、20代から50代。特に「男らしさ」にどことなく違和感を持って暮らしている男性。

選出歌人:吉川宏志、山田航、奥田亡羊、法橋ひらく、光森裕樹、しんくわ、吉田隼人、等(10人選出してませんが例なのでご容赦ください)

アピールポイント:女性が「女らしさ」を求められるのと同様、男性もまた日々暮らす中で「男らしさ」を求める価値観にさらされている。その価値観に順応できない自分を表現したり、順応できたとしても違和感を表したりすると、既存の価値観では「男らしくない男」つまり「ダメ男」という烙印を押されかねない。しかしこのアンソロジーではそんな男性像をあえて表現している作者たちを集め、実際には多様である男性像を提示することで、「男らしさ」とは何かを考え直す新しい視点を読者に提供したい。タイトルをあえて紋切り型な言い回しにしたのは「確かに今までの価値観ではダメ男かもしれないが、それの何が問題なのか?」という問いかけを込めている。加えて、読者がタイトルを聞いたときに「言い過ぎでは?」と違和感を感じ、読む上での補助線となることを期待している。また対象読者とした層にも特に響くキーワードではないかとも予想する。「21世紀」は現代的であることを意識し、「男歌」は男性らしい歌を意味する短歌用語とかけている。女性歌人のアンソロジーはこれまでもあったが、男性に焦点を合わせたものはほとんどなく、新鮮さがある。なお、タイトルは阿木津英の評論集「二十世紀短歌と女の歌」の語呂がよいので構成を拝借したものだが、内容的な対比があるものではない。

 

 

 

 

 

 

Kabamy28のお知らせです。

 

【参加資格】
・会員、購読会員のどなたでも参加できます。事前連絡なしで当日飛び入りの参加も歓迎です。
・非会員で参加を希望される方は事前の連絡が必要です。

参加希望の方はkabamy@kaban-tanka.jp(Kabamy専用アドレス)までご連絡をお願いします。
終了後に二次会(喫茶店)があります。二次会に参加されない方は申し込みの際あわせてお伝えください。

 

【日時】
日時:2/12(月・祝) 14時-17時
場所:あんさんぶる荻窪 第1会議室(1階) ※最寄:JR荻窪駅
地図:http://www.city.suginami.tokyo.jp/shisetsu/katsudo/ensemble/1018713.html
会費:300円

 

【企画】
少年と庭、少女と廊下―千葉聡と佐藤弓生、比べ読み!

 

【内容】
昨年の2月に行い好評だった比べ読み企画の第2弾です。(前回は井辻朱美さんと杉崎恒夫さんでした)
今回取り上げるのは千葉聡さんと佐藤弓生さんです。異なる作風の印象があるお二人ですが、実は、他の作者はあまり使わないけれどお二人はよく使うモチーフがあります。それが「少年」「庭」「少女」「廊下」です。今回はそんな共通モチーフの歌を比較し、作品の中でどんな効果を生んでいるか、違いがあるかを検討していきます。

 

「少年」
海は海 唇嚙んでダッシュする少年がいてもいなくても海 千葉聡
老いやすき少年のごと春昼はおのずとたわむ背骨をもてり 佐藤弓生

 

「庭」
校庭に誰かが誰かを呼ぶ声があふれて春は逃げだしてった 千葉聡
体内にひろがる庭へひとつぶの葡萄の種をのみくだしおり 佐藤弓生

 

「少女」
数学を放って食堂へと急ぐ少女の肩に食いつくカバン 千葉聡
海へゆく日を待ちわびた少女期を思えば海はいまでもとおい 佐藤弓生

 

「廊下」
事務室に赤ペンをとりに行く俺と夕陽がぶつかる 渡り廊下で 千葉聡
工具箱抱いて廊下を渡るとき釘の声する星の声する 佐藤弓生

 

【進め方】
・各モチーフから連想する物事をあげてイメージマップを作ります。
・両作者の作品(複数)を受ける印象に沿って配置します。
・両作者のモチーフの扱い方の特徴をまとめます。
※詳細はKabamy23の記録をご覧ください。
http://kabamy.jugem.jp/?eid=26

 

【事前課題・準備資料について】
ありません。

 

Kabamyレポート(第二十七回)二〇一七年十二月十七日(日)
 於あんさんぶる荻窪(第1会議室)
 

【参加者】高柳蕗子、久真八志、飯島章友、沢茱萸、HARUKA、木村友、田中有芽子、中成 (ゲスト)高村七子

 

今回は「音」がテーマです。前半は参加者が持ち寄った「音がいい」と思う短歌を分析し、そう思わせる要素について考察します。後半は実際に「音がいい」短歌を作って歌会を行いました。

 

〈前半〉「音がいい」短歌はなぜ音がいいのか考えよう
(1)チーム分けし、話し手と聞き手と書記を決める。役割はローテーションする。話し手は「音がいい」と思うのはなぜかを話す。書記は「音がいい」を構成する要素としてあがったものを書き留める。聞き手は話し手の話を掘り下げて、要素を聞き出す
(2)書き留めた複数の要素をまとめ、音のよさを決める重要度順にランキングを作成する。
(3)各チームでランキングを発表

 

〇各参加者が持ち寄った「音がいい」と思う短歌
・HARUKA選
 こころねを ととのえてゆく ことのはの さやかゆれつつ ことたまをきく HARUKA
・高柳蕗子選
体液の虹の濃度を勝ちほこり ぼくは四郎砲声デザイナー  高柳蕗子
・沢茱萸選
 多摩川にさらす手作りさらさらに何そこの児のここだかなしき  万葉集 巻14・3373 東歌 作者未詳
・飯島章友選
 ひかれあう力は痛い 翌朝のひのきのふたのほのかなしめり 東直子『春原さんのリコーダー』
・久真八志選
 口論にすっきりと勝つ空想が酢につけた蓮の根を白くする  温井ねむ
・中成選 
 君かへす朝の舗石さくさくと雪よ林檎の香のごとくふれ  北原白秋
・高村七子選
 夢を見る戦火の中をふたりして走るとなりで君が倒れる  松野志保
・木村友選
 雪に傘、あはれむやみにあかるくて生きて負ふ苦をわれはうたがふ 小池光『バルサの翼』
・田中有芽子選
 ちはやぶる神代も聞かず竜田川 からくれなゐに水くくるとは 在原業平・百人一首

 

《Webアンケートより》
・暴動羨しけれ わがむねに昏昏と僧帽瓣の紅き僧帽  塚本邦雄
(コメント)近代音楽的な変拍子・転調・多重的な意味・律動の戯れに圧倒された。
・氷(こほり)ゐるみるめなぎさのたぐひかはうへおく袖のしたのささ浪 藤原定家(六百番歌合)
・熟田津(にぎたづ)に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな 額田王(万葉集)
・わが胸にぶつかりざまにJe(ジュ)とないた蝉はだれかのたましいかしら 杉崎恒夫『パン屋のパンセ』
・喜悦したきんきん声で麒麟までも跪拝し曰く「君が嫌いだ」 高柳蕗子『あたしごっこ』
・白い手紙がとどいて明日は春となるうすいがらすも磨いて待たう  斎藤史
・けふもまた冷たいドアを鎖すとき鉄より鉄をぬきさりし音 木下こう『体温と雨』

 

〇チームごとにランキング発表
・HARUKA、中チーム
1.同じ母音、子音の多用
2.単調ではないアクセントがある
3.柔らかい言葉が多い
4.オノマトペ
5.連続的な音が多い 

 

・高柳、飯島、木村チーム
1.五十音の行ごとの特徴を生かす
2.ありがちなメロディーからの脱却
3.間を生かす

 

・久真、沢、田中チーム
1.口をあまり動かさない(母音の連続、くちびるがくっつかない)
2.着地点がそろう(同じ子音が同じ位置)
3.音と調和したモチーフ
4.子音は互い違いで母音は連続
5.流れるような感じ(変化があって元に戻る)

 

〈後半〉「音がいい」短歌を作ってみよう歌会
(1)「野菜の名前」だけを使って短歌を作る。助詞や助動詞を一切使わないこと。同じ単語は二回まで使用可。
(2)一人二点持ち、無記名にて投票

 

〇結果
()内は得点、※は他の参加者からのコメント

・高柳蕗子
(2)トマトミニトマト唐がらしぴいまん 水菜みぶなめキャベツわさび菜
※破調かと思いきや五七五七七は守っている。「唐がら・しぴいまん」となるのが面白い。


・中成
(0)サツマイモトマトアボカドトウモロコシシメジブロッコリーズッキーニ
※「シメジブロッコ」からの下句のリズムがいいが、三句目「トウモロコシ」が字余りのわりに効いていない。s音も言いにくさがある。


・田中有芽子
(3)コールラビルッコラケールズッキーニペピーノフルーツトマトゴマウド
※長音と促音の多用で弛緩と緊張が繰り返されリズムが良い。最後のゴマウドは賛否両論。


・HARUKA
(4)ねぎわけぎあおねぎこねぎくじょうねぎねぶかしもにたねぎふかやねぎ
※下句のノリがよく、音がきれい。「ねぎ」で口を閉じるが、「か」「た」「かや」でア音がくるので花が開くような爽快感がある。


・高村七子
(3)セリセロリパセリシロウリブロッコリ キュウリニガウリマクワウリセリ
※濁音と半濁音が効果的。五七五七七にはまっていてきれい。もうすこし崩しも必要では?


・久真八志
(1)ゴママッシュルームタロイモサツマイモ サトイモソラマメタカナナタマメ
※「ゴママッシュ」が面白い。下句のまとまりがいい。m音は言いにくい。


・飯島章友
(2)アカカブライチゴダイコンウドスズナエリンギユリネオクラレンコン
※「イチゴダイコン」は「いちご大福」、「ウドスズナ」は「ウド鈴木」など既存の単語に似た響きでつなげたところにしっくり来る感じが強い。アイウエオで折句をしている。


・木村友
(1)トマトカブ春菊しめじキュウリウリケール松茸なすさつまいも
※下句のリズムがきれいに感じる。「まつ」「なす」「さつ」で畳みかけるように韻を踏んでいる。


・沢茱萸
(2)パセリセリパクチーちぢみホウレンソウアーティチョークズッキーニアズキ
※「アーティチョークズ・ッキーニアズキ」という下句の展開が気持ちよくないリズムだが、不思議に印象的である。

 

〈会場意見〉
・これまでは音のいい短歌についてリフレインなどに着目しているだけだったが視野が広がった。
・音に着目して読むのは初めてなのでどうコメントしてよいかわからなかった。
・珍しい企画。ここまで徹底して音にこだわる機会はない。
・似たような仕上がりの短歌が出てくると思っていたが、いずれも個性的だった。
・きれいにまとめるより、自然なリズムで面白いと感じる部分がある方が印象に残りやすいのではと思った。
・メロディー(音の高い低いのつらなり)という視点が発見だった。


(記/久真八志)